ますい’s diary

子育てと趣味(自転車、酒、書評)など、書けたらいいな。

Cinelli tuttoとCinelli tutto plusの比較

 TRACKLOCROSSの完成車が欲しいと思って、行きついた先がCinelli tuttoである。TRACKLOCROSSの完成車が欲しい理由は前回のブログ参照。

 Cinelli tuttoはMASH WORKSの後継である。MASHは偉大だ。35CのタイヤクリアランスにVブレーキ、17T固定と18TフリーのFlip&Flopで完成車が¥125,000(税別)。ちょいと予算オーバーな気はするが、まぁおおむね希望通りである。

 いままでカンチブレーキしか使ったことがないことと、見た目から、Vブレーキというのがすこし気に食わないが、いまどきカンチの完成車を出せというは無理であろう。のちのちの互換性、パーツ保守的には、ディスクブレーキの方がよいのかもしれないが、メンテナンスや輪行時のデメリットを考えれば、自分にはディスクブレーキは不要であろう。いや、ほんとは最新のディスクブレーキってやつを使ってみたい気はすごくする。ただ、固定ギアというか、シングルスピードはシンプルさがメリットなので、ディスクブレーキはコンセプト的にどうか、という問題は確かにある。難しい問題だ。

 などと思っていたら、Cinelli tuttoは2020モデルで終売で、2021はCinelli tutto plusになるとのこと。(※日本公式サイトの更新が遅いので、本国サイトにて)

cinelli.it

 大きな変更点はエンドは120mm→130mm+ディレーラーハンガー付き、タイヤクリアランスは35C→45Cへ。つまり、その分重くなる。ディレーラーハンガーなんぞいらんし、なんでもできるものというものは、えてしてなんにもできない中途半端な器用貧乏になるものである。Cinelli tuttoも改悪されてしまったのではと危惧した。2020年モデルの在庫を確保しようかとまで考えた。
 一度冷静になって、変更点をおさらいしよう。エンドが130mmになったことで、Flip&Flopでなくなった(のだよね?)。ギアの選択肢は1つになったわけだが、よくぞ固定ギアを残したとチネリを褒めたい。類似のコンセプト車はおおむねフリーギアのシングルスピードになってしまうが、ピストから成長したとは言え、ちゃんと固定ギアを選択したのは、ほんとすごい。ちゃんと厚歯のままであるし。フリーが無くなったことによって乗り手にとっては、逃げ場がなくなったが。一つ疑問点は、リアHUBがKT HUB (5VAR)とあるが、KT HUBのメーカーサイトにも商品が乗っていなくて(OEM専売品?)いまいち素性が分からない。固定ギア専用なのか、反対側にフリーが切ってあるのか。だがしかし、固定ギアを求めている身からすれば、些末事だ。ホントに買う段階になったら、ショップに聞いてみよう。
 また、45Cというタイヤクリアランスも最初は無用の長物だと思った。35Cのクリアランスがあれば十分であって、それ以上はただいたずらに重量増を生んでいるだけであると。しかし、その考えを正してくれるコメントを見つけた。tutto plusの情報をひたすらネットサーフィンしていたら、海外のとある掲示板でtutto plusのスレがあった。そこで「なんか、90年代のMTBみたいだよね」というコメントがあって、このコメントが私にとってすごく腑に落ちた。そうか、これはMTBなんだ。しかも現代では絶滅してしまった、フルリジッドでクリモリホリゾンタルのMTB、固定ギアを添えて。
 そう考え直すと、自分がイメージする遊ぶバイクとして、これ最高なのでは、ジャストフィットなのでは。わずかな通勤時間でも固定ギアを走らせているという遊び、休日にはこどもを連れてMTBとして遊ぶ。こどもと一緒だから、むしろ固定ギアで難易度上げておいたほうが一緒に楽しめる。いつかは妻もつれて、里山ツーリングしたい(←絶対不可能であろうがorz)などと妄想広がる。
 いや、ならばいっそMTBでよいのではと、思考が振り切れる。フルリッジドシングルスピードMTBというのも、乙なものである。KONAのUnit(KONA BIKES | MTB | MTB HARDTAIL | Unit)などが、代表作であろうか。クロモリフレームとシンプルな駆動系、それと対比をなすぶっといタイヤ、なかなかにかっこいい。奇跡がおきて妻がMTB乗ると言ってくれたら、これを勧めよう。いや、でも、さすがに自分の趣味と若干ズレるのと、さすがに通勤に使うにはタイヤ太すぎでは問題。


 よって、購入するのはCinelli tutto plusであると決まった。
 残りの問題点は、チネリは対面販売のみのため、通販は不可であるということだ。県下にチネリ完成車の取り扱い店は1店舗しかない。しかも店舗まで120km、ネットでの店の評判が芳しくない、そして店頭在庫はまずなさそう。購入店どうしよう問題クリアできるかなぁ。まぁ、おそらく来年は転勤になるので、もう少し都会にいけるだろう、今よりかは。そしたら、県外店を考慮にいれてもいいかもしれない。あるいは、近くのショップにチネリの取り扱いを相談してみよう。まことに迷惑な客である。
 いや、ほんとの一番の問題は、固定ギアってことなのだが。大丈夫か自分。不便を楽しむ心意気はあるが、実際の体がついてきてくれるか、気力が続くか問題だ。きっと後で変速もなくフリーでもない自転車を買ったことに後悔するだろう。まぁ、それは未来の自分へのプレゼントとしておこう。


 購入する車種を決めたとはいえ、すぐに買うものではないし、まずはFUJI TOURINGを整備しよう。後ろブレーキのシューが無くなりかけてるし、タイヤもそろそろ寿命だ。チェーンに油さして、空気入れて、あしたも通勤だ。