ますい’s diary

子育てと趣味(自転車、酒、書評)など、書けたらいいな。

わたしのクラフトビールのはじまり

 私のクラフトビールの原体験はいくつかあるが、そのなかでも一番大きなものは、大学生の頃に、ティルナノーグというビアバーに通い、ベアードビールに親しんだことによって形作られた。

 それまでは、ベルギーやドイツ、イギリス系のボトルビールをいろいろ楽しんでいたが、浜松の駅前にビアバー(ティルナノーグ)ができると聞いて、さそっく訪問した。
当時は1パイント750円で提供されており、クラフトビールとしては当時でもかなり安い部類であり、フード類は少なめのため、軽く1、2杯のむのに適していた。そのため、貧乏大学生であっても、0次会や2次会の会場として、気軽に利用することができた。

 ベアードビールはアメリカ系のエールの作法通り、ホップの香りが主体的な傾向ではあるが、ヴァイゼン、セゾン、ペールエールから、ポーター、スタウト、そしてもちろんラガーまで、全方位のスタイルを有していた。そのころの私は、アンチ日本大手工業ラガーであり、工業ラガーと違えば違うほど良いビール原理主義者であった。そのため最初の頃、ティルナノーグでは、スタウトやポーターを中心に注文していた。

 ただあるとき、気が付いた「重い」と。それまでも、2~3杯のむときは、軽めのヴァイゼンかセゾンから初めて、IPAを挟んで、ポーターかスタウトでフィニッシュしていた。だが、ヴァイゼン、セゾン、ペールエール3連単でも十分によい打線が組めるし、むしろそちらの方が自分の好みではないのか、飲み飽きしないのではないのかと思うに至った。飲み飽きしない、良くも悪くもだらだらのめるビールが私の好みであった。ベアードビール以外でいえば、ギネスやキルケニーが私の求めるビールである。
これが、私のクラフトビールの原体験である。

 その後、10数年が経過し、私の住む三重県津市にはブルワリーがなく、今の私がクラフトビールを飲むのは、旅行に行ったときぐらいになってしまった。

 また、ティルナに行きたい。