2歳半になった長男にバランスバイクを与え、半年たったのでレビューしたいと思う。Decathlon B'Twin Run Ride 900を選択した理由については、前回の記事を参照。
結論から言えば、Decathlon B'Twin Run Ride 900 をかなり気に入っている。
他人にもおすすめしたい。ただし、身長が許せば、空気入れは米式であること、パンクを許容できることの3点の条件がつく。
●Run Ride 900のよかった点
①ゴムタイヤは正義である。さらに、ブロックタイヤならば、なお良し。
雨上がりの路面や、露に濡れた芝生、側溝のグレーチングなど、2歳児が乗るバランスバイクとはいえ、グリップ性能が必要な場面は多々ある。Run Ride 900の後を追って、ストライダーが同じスピードでコーナーに突っ込み、転倒する姿を何度も見た。グリップは正義である。なによりも安全のために。もちろん、無理をすれば、いくらゴムタイヤでもスリップする。
ちなみに、ストライダーでは2歳児には軽量なEVAタイヤ、3歳半~はグリップのあるゴムダイヤを推奨している。しかし、こどもは一度バランスバイクになれると、コンクリートの平地ではかなりのスピートが出る。見ていて不安になるぐらいに。バランスバイクが自転車の練習用であると完全に割り切るならば安価なEVAタイヤでもよいかもしれないが、バランスバイクで遊ばせたいのであれば、ゴムタイヤ一択である。
さらに、Run Ride 900の12インチタイヤは12-1/2 x 2-1/4であり、オフロードokなブロックパターン。公園の砂利道などでEVAタイヤを寝かそうものなら、すぐスリップしてしまうが、幅広なブロックタイヤならば、ある程度はこらえてくれる。なにより、こどもがケガをしない、自転車を嫌いにならないことが大切である。スリックタイヤの方が軽さ・速さでは勝るが、レースをするわけではないので、転がり抵抗のあるブロックタイヤの方が親としては安心する。交換しなくても最初からブロックタイヤであるRun Ride 900をおすすめする。
ゴムタイヤは重いというデメリットがあるが、Run Ride 900は後述の理由から、ある程度の体格のある子に適しているから、最初からゴムタイヤで何の問題もない。
②フレームの品質は悪くないのでは。
Run Ride 900アルミフレームはどんなもんじゃいとレビューしたいが、バランスバイクのフレームの良し悪しをレビューってそもそもどうやってするのか問題である。
一つの評価軸は重量であるが、Run Ride 900のメーカー公称重量は、3.8kgとのこと。ストライダーは2.9kgであるから、Run Ride 900の方がゴムタイヤの分+α重い。アルミフレームだから、軽いわけではないようである。
もう一つの評価軸は堅牢性であるが、これはすばらしいと評価したい。おあそびで大人(58kg)が乗っても問題ない(※注 真似しないでください)。
また、恥ずかしながら、Run Ride 900を車で轢いたことがある。公園の帰り道に、車へRun Ride 900を立て掛けたことを忘れたまま発進してしまったのだ。極低速でドッコンと乗り上げて、慌ててバックしてもう一回ドッコンと。まことに、どアホである。2回轢かれたRun Ride 900だが、ロゴステッカーや塗装が剥げたなど若干の被害はあるものの、フレームやハンドルに構造的な歪みはなかった。さすがに、スレッドステムの位置はズレていたが、調整すれば元通りであった。轢いたときはご臨終かと絶望しかけたが、Run Ride 900はなかなかに丈夫であった。
●Run Ride 900の注意点としては、身長が許せば、空気入れは米式であること、パンクを許容できることの3点。
①適正身長は90cm~
タイヤがゴムタイヤであるため、同じ12インチのEVA樹脂のバランスバイクよりも一回り車格が大きい。つまり、サドルが高い。また、ハンドル幅も他のバランスバイクに比べて広い。
日本公式メーカーサイトには推奨年齢や身長の記載がないが、安全に乗るには90㎝以上(2歳半以上)を推奨したい。身長が平均以上の2歳半や、バランスバイクを3歳になってからプレゼントするような場合にはRun Ride 900 はベストチョイスである。逆に、2歳になってすぐにバランスバイクに乗せたいといった場合には適さない。
※よく調べたら本国(フランス)サイトに3歳から4.5歳(90〜105cm)と明記されていた。日本サイトも頑張って転記してくれよ。というか、本国版は後輪にⅤブレーキついているのね。しかも、ホイールがクイックリリース! 日本でもモデルチェンジするかも?? いや、でも本国版の方がモデルNo.若いのか? 気になる方はデカトロンへお問い合わせを。
②タイヤチューブのバルブは米式
ママチャリなどで日本で一番普及している自転車バルブは英式だが、Run Ride 900はマウンテンバイクや車と同じ米式。米式対応の空気入れを持っていれば良いが、なければ近所のガソリンスタンドで入れてもらわなければならない。なお、商品が届いたときはチューブに空気が入っていないので注意。
③パンクを許容できるか
ゴムタイヤなので、なかにはチューブが入っている。さすがにチューブレスではない。
Run Ride 900を購入して半年たつが、一度、タイヤがパンクした。パンクした箇所が路面側ではなく、リム側であったので、チューブの品質には疑問がわく。
とは言え、タイヤは6角レンチですぐに外せるので、パンク修理は容易。これを機にパンク修理に挑戦するのもよいのでは。パンク修理キットは100均にも売っているし、修理の仕方はYouTubeで勉強しよう。そんなに、難しくはない。Decathlonでも、替えのチューブを490円で販売しているので、予備を購入しておいても良いかもしれない。
自転車 タイヤチューブ 12インチ1.7~2.2 米式バルブ ベントタイプ | デカトロン日本公式オンラインストア
あっあと、届いた商品はThe Chinaなので、ちょっとびっくりするかも。Run Ride 900 の外箱・説明書に、漢字はあるが、日本語ではない。コスト削減なんだろうが、少し面食らった。日本向けのローカライズは一切せずに、低コストを実現ということか。そもそもデカトロンの日本公式ストアのRun Ride 900の動画も中国語である。どうやらデカトロン本社は同じ漢字圏だし、日本語も中国語も一緒でしょ!と思っている節がある。
とはいえ、自転車の組み立ては、説明書の絵を見ればわかるし、そもそも説明書なくてもわかるレベルの組み立て作業ではある。
※これまた、本国サイトには組み立てからメンテナンスまでを動画で説明しているサイトがあるので、参考にされたし。ブレーキ付きのモデルかつホイールがクイックだが、それ以外のパーツは同等かと思われる。
上記のようなデメリットはあるが、こどもの身長が90cm以上、自転車を多少いじれる(いじる気がある)ならば、Run Ride 900はコスパ的にベストチョイスであるとすすめたい。
こどもにはバランスバイクで思いっきり遊んで欲しい思っている親は、ケガをさせないためにもゴムタイヤであることはマストなので、それを念頭に商品選びを。
でも、20,000円程度だせるならば、スポーツバイクメーカーのバランスバイクが選択肢に入るので、そちらも検討を。
是非ともお気に入りのバランスバイクを見つけてください。親のエゴだけどね。